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仮ナンバー(臨時運行許可)が必要なケース・不要なケースとは?

「仕入れたトラックの車検が切れている。動かすには仮ナンバーが必要なのだろうか」
「積載車で運ぶ場合や敷地内だけの移動でも、仮ナンバーを取らなければならないのか」

車検切れや未登録の車両を動かす際、そのまま公道を走行させてよいのか、それとも別の手配が必要なのか迷っている方もいるのではないでしょうか。

仮ナンバー(臨時運行許可)が必要になるのは、有効な車検証やナンバープレートがない車両を公道で自走させる場合のみです。
私有地の中だけで動かしたり、積載車やレッカーに載せて運んだりする分には、仮ナンバーを取得する必要はありません。

本記事では、仮ナンバーが必要なケースと不要なケースの判断基準、取得せずに公道を走行させた場合の罰則などを解説します。
自社の車両に許可が必要かどうかがわかり、法令に違反せずに車両を動かす段取りが組めるようになるため、ぜひ参考にしてください。

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※本記事で扱う法規・許可・手続きに関する情報は2026年9月時点のものです。
最新の要件や運用は、管轄の市区町村や運輸支局等へご確認ください。

仮ナンバーが必要になる3つのケース

仮ナンバーの申請窓口は市区町村で、車両の状態によって用意する書類が異なります。
ここでは、許可を受けないと動かせない3つのケースを、車両の状態ごとに解説します。

ケース1.車検が切れた車両を公道で自走させるとき

自動車検査証の有効期間が切れている車両は、走行予定の距離が短くても、公道を自走させる前に仮ナンバーを取得してください。

道路運送車両法の第58条では、「有効な自動車検査証の交付を受けているものでなければ、これを運行の用に供してはならない」と定められています。
車検証の有効期間が切れた車両は、そのままでは公道を走行できないため、臨時運行の許可が必要です。

具体的には、継続検査を受けるために、運輸支局へ車両を回送する場面が該当します。
検査に行く時点では車検証の有効期間が切れているため、運輸支局までの道のりにも許可が要ります。
ナンバープレートが付いたままでも、車検証の有効期間が切れていれば自走はできません。

必要な書類については、たとえば川崎市では、申請に運行する期間に有効な自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)証明書の原本が求められます。
なお、契約期間の終期が最終日の正午までになっていると、その最終日は許可を受けられないため注意が必要です。

ケース2.未登録の車両を公道で自走させるとき

自動車の登録を受けていない場合、新規登録や新規検査を受けに向かうときにも仮ナンバーが必要です。
これは、道路運送車両法の第4条が「自動車登録ファイルに登録を受けたものでなければ、これを運行の用に供してはならない」と定めているためです。
登録が完了するまでナンバープレートは交付されず、その状態では公道を走行できません。

また、一時抹消登録をした中古車を仕入れ、新規検査と新規登録を受けるために運輸支局まで回送するケースも対象となります。

出典:e-Gov法令検索「道路運送車両法 第4条」「道路運送車両法 第11条第1項」、さいたま市「臨時運行許可」

ケース3.盗難や紛失によりナンバープレートがない車両を動かすとき

登録が残っている車両でも、ナンバープレートがない場合は、再交付を受けるまで仮ナンバーを使用しなければなりません。

ナンバープレートについては、交付を受けた自動車登録番号標を定められた位置に表示しなければ運行の用に供してはならないと道路運送車両法第19条が定めています。
そのため、車検が有効でもナンバープレートがなければ運行できません。

再交付の申請で運輸支局へ車両を回送するときが、その一例です。
盗難であれば、さいたま市のように、警察署へ届け出た受理番号を申請時に用意するよう求めている自治体もあります。

なお、許可を受けたあとも、臨時運行許可番号標を車両に表示し、臨時運行許可証を備え付けなければ公道を走行できません。

出典:e-Gov法令検索「道路運送車両法 第19条」「道路運送車両法 第36条第1項」、さいたま市「臨時運行許可」

仮ナンバーが不要な2つのケース

一方で、車検が切れていても仮ナンバーを取得しなくてよい場面があります。
ここでは、具体的なケースを2つ紹介します。

ケース1.私有地の中だけで車両を動かすとき

私有地の中だけで走行が完結する場合は、車検が切れた車両でも仮ナンバーを取得する必要はありません。

道路運送車両法第2条における「運行」の定義からは、「道路以外の場所のみにおいて用いること」が除かれています。
臨時運行の許可が必要になるのは、あくまで運行に該当するときであるため、敷地の中だけの移動は対象外です。
具体的には、自社ヤードでの置き場所の変更や、敷地内の整備場所への移動などがこれにあたります。

言い換えれば、敷地から公道へ出た時点で運行に該当するため、向かいの敷地へ移すために公道を横切るだけでも許可が必要となります。
こうした移動が許可の対象になるかは申請先の判断によるため、積載車で運ぶ方法もあわせて検討してください。

ケース2.車両を積載車やレッカーに載せて運ぶとき

積載車(キャリアカーやセルフローダーなどの総称)やレッカーに載せて運ぶ場合は、車検切れや登録なしの車両でも仮ナンバーは不要です。
載せて運ぶ間、その車両は自らの走行装置を使用せず、公道を自走することにならないためです。

なお、車検切れや未登録の大型車両を実際に運ぶときの進め方を知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

出典:e-Gov法令検索「道路運送車両法 第2条第5項」

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仮ナンバーで走行できる範囲を決める許可証の記載項目3つ

仮ナンバーを取得すれば、どこへでも自由に走行できるわけではありません。
走行できる範囲は、臨時運行許可証に記載される3つの項目で決まります。
一つずつ見ていきましょう。

項目1.運行目的

許可の対象となる運行目的は、道路運送車両法第35条で制限されています。
条文に挙げられているケースは以下のとおりです。

  • 試運転を行う場合
  • 新規登録や新規検査、継続検査など、検査の申請に必要な提示のための回送を行う場合
  • その他特に必要がある場合

条文の「その他特に必要がある場合」にどのような例が含まれるかは、自治体が案内しています。
たとえば横浜市は、販売を業とする者が販売目的で回送する場合を挙げています。

項目2.運行経路

出発地から目的地までの運行経路は、仮ナンバーの申請時点で確定させておく必要があります。
車検切れ・未登録でも公道を走行できるのは、許可証に記載された目的と経路に従って運行する場合に限られるためです。
経路から外れた時点で、車検が切れた車両をそのまま走行させたのと同じ扱いになります。

また川崎市のように、申請先が出発地・経由地・目的地のいずれかに該当することを条件としている自治体もあります。
そのため、遠方で仕入れた車両を引き取る際は、実際の運行経路に含まれる市区町村の窓口で申請しましょう。

項目3.有効期間

臨時運行許可証に記載される有効期間は、原則として最長5日です。
道路運送車両法第35条は、臨時運行の許可の有効期間は5日をこえてはならないと規定しています。

一方で「長期間を要する回送の場合その他特にやむを得ない場合は、この限りでない」というただし書きもあります。
例外に該当するかどうかは申請先によって判断されるため、長い日数が必要な場合は窓口へ相談してください。

許可証と仮ナンバーの貸出期間は、申請先の自治体が決めています。
たとえば、川崎市では目的地の地域ごとに次のように分けています。

  • 関東・中部:1~3日
  • 東北・近畿・中国・四国:1~4日
  • 北海道・九州:1~5日

有効期間が満了したときは、その日から5日以内に許可証と仮ナンバーを返納しなければなりません。
遅れると、道路運送車両法にもとづく罰則の対象となるため、返納日を含めて予定を組みましょう。

仮ナンバーを取得しても公道を走行できない車両

車両によっては、仮ナンバーを取得しても公道を走行できないため注意が必要です。
ここでは、該当する車両について解説します。

寸法や重量が一般的制限値を超える大型車

一般的制限値を超える大型車は、仮ナンバーを取得するだけでは公道を走行できません。
車体の大きさや重さの制限は、道路運送車両法ではなく道路法が定めており、制限を超える車両が公道を走行するには特殊車両通行許可が別途必要になるためです。

車両制限令で定められている一般的制限値の上限は、以下のとおりです。

  • 幅:2.5m
  • 長さ:12m
  • 高さ:3.8m(道路管理者が指定した道路では4.1m)
  • 総重量:20t(高速自動車国道などでは最大25t)

仕様や装備によって制限値に収まるかが変わるため、車種名だけでは判断できません。

なお、寸法や重量が一般的制限値に収まるかどうかを確認する手順は、以下の記事で解説しています。

単体では走行できない被けん引車

トレーラーやシャーシーのような被けん引車(けん引する車両につないで初めて走行できる車両)は、仮ナンバーを取得しても単体では公道を走行できず、けん引する車両との連結が必要です。
被けん引車には自走するための原動機が備わっておらず、けん引する車両と連結しなければ動かせないためです。

たとえば、車検が切れたトレーラーを遠方から引き取る場合は、けん引する車両も引取日までに現地へ手配しておく必要があります。
また、被けん引車も道路運送車両法上の自動車に含まれるため、車検が切れていればけん引される側にも仮ナンバーが必要となります。

出典:e-Gov法令検索「道路運送車両法 第2条第2項」

仮ナンバーを取得せずに公道を走行させたときの罰則

仮ナンバーを取得せずに、車検証・登録・ナンバープレート・自賠責保険のいずれかが欠けている車両を公道で走行させると、道路運送車両法および自動車損害賠償保障法の罰則が科せられます。
車検と自賠責保険は別の法律で義務づけられているため、一方を満たしていても他方に違反してしまう可能性があるため注意が必要です。

主な罰則は以下のとおりです。

違反内容 罰則
有効な車検証がないまま運行した 6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金
登録を受けていない車両を運行した 6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金
有効期間が満了した許可証と仮ナンバーを返納しない 6か月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金
ナンバープレートを表示せずに運行した 50万円以下の罰金
自賠責保険が切れたまま運行した 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

先述のとおり、仮ナンバーを取得していても、許可証に記載された目的や経路から外れると、取得していない場合と同じく罰則の対象になります。
安全に公道を走行するためにも、事前に運行の目的や経路、有効期間を確認し、期限内に仮ナンバーを返納しましょう。

まとめ:仮ナンバーの条件に収まらない車両は搬送を依頼しよう

仮ナンバーを取得して公道を自走させられるか、積載車などで運ぶ必要があるかは、車両の状態や運行条件などによって決まります。
自走させる際には、運行目的や経路、有効期間が許可証の枠内に収まるかどうかに加え、大型車や被けん引車を扱う場合は寸法や重量の制限も確認しなければなりません。
どれか一つでも条件を満たしていない状態で公道を自走させると、罰則が科せられるおそれがあります。

諸々の条件を確認した結果、公道を自走できないとの判断に至った場合は、搬送業者への依頼を検討しましょう。
24ROADも、法的に公道の自走が難しい車両の搬送に対応しています。
全国発着に対応しているため、出発地と到着地が遠く離れていても、まずは下のボタンからお気軽にご相談ください。

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